HAZOPの活用による安全設計へのアプローチ

〜プロセス設計技術を応用しリスク低減へ〜

リスクの抽出に有効的なHAZOP

HAZOP(HAZard and OPerability studies)は、プロセスや操作における危険源を抽出するために用いられる安全性評価手法の一つで、数ある方法の中でもリスクを網羅的に洗い出せることから、世界中で幅広く用いられています。HAZOPは1970年代に世の中に紹介された方法ですが、まだ国内では十分に浸透しているとは言えません。近年、事故状況から危険源特定のための安全性評価への関心が非常に高くなっていますが、現場では自動制御化によってトラブルが減少する半面、緊急時の対応に不安を覚えたり、製造スタッフの解析に十分な時間が確保できないなどの悩みを抱える企業が多いのが現状です。そんな中、当社は10年以上前から三菱ケミカル社の海外ライセンスプロジェクトを中心にHAZOPの経験を積んできました。プロセス設計部でも、お客様の安全への意識の高さを認識すると同時に、解析に悩まれる声を受け、外販向けのお客様中心に、数年前より会議を取りまとめるチェアマンとしての活動の場を拡げてきました。

プロセス設計技術を応用しHAZOPへ展開

HAZOPの事故要因となり得るプロセス異常の特定には、ガイドワードを利用すれば網羅的な解析が可能に。その適用範囲は、連続・バッチプラントのみならず、手動操作、緊急遮断操作など様々なプロセスに対応できます。またプロセス異常(設計意図からのズレ)発生時のプラントの挙動を解析し、安全対策の議論を行うため、運転トラブル経験の少ない若手運転スタッフやエンジニアの育成の場としても期待できます。プロセス内部の異常や影響を解析するには、化学、化工、機械、計装など様々な分野の知識と経験が必要です、評価が困難な場合は、プロセスシミュレータによる影響解析や流体解析、高温・高圧時の強度計算等のツールを用い、より信頼性の高い解析や評価を提供することが可能です。例えば、調節弁故障時には、系内の圧力・温度、相状態がどのように変化するか。影響と最終事象の解析が不明確な場合は、ダイナミックシミュレータを活用し定量的な評価ができます。

当社の総合力を活かして更なる安全を求め

このように、三菱ケミカルホールディングスグループで培ってきた経験や運転の立場に立ったHAZOPから、リスク低減を図るためのプロセス設計技術応用のソリューション提案、そして調達、建設、改造工事まで展開できる点が当社の強みです。今後は当社の運転訓練シミュレータ等も活用し、安全設計から運転へ幅を広げ、お客様のリスクを少しでも低減し、適切な運転ができるよう上流から下流まで貢献すべく取り組んでいきます。