土壌浄化のオンサイト処理技術の実用化検討

▲パルスプラズマによる分解試験

残留性廃農薬処理技術検討

今後の土壌・地下水汚染に対する規制や社会的な要請から、周辺環境に配慮し、運搬による汚染拡散リスクを回避するオンサイト処理の開発を進めてまいります。さらに、処理時の安全・安心を図るため、常温・常圧に近い穏和な処理条件、廃棄物の発生量を抑制ないし発生させない方針で技術開発に取り組んでいます。開発当初は汚染地下水を対象としていましたが、現在では汚染土壌についても開発を進め、その一例として難分解性物資である残留性廃農薬(POPs)のPCB(ポリ塩化ビフェニル)、BHC(ベンゼンヘキサクロリド)をターゲットとした処理技術検討を紹介します。

 

汚染地下水の処理技術からさらにスラッジ対策も研究

「2段吸着・疑集沈殿法」は、PCBまたはBHC含有水に対して粉末活性炭と鉱物性吸着材を使用する浄化技術で、2014年3月20日付で特許登録されました(特許番号第5502118号)。当社ではさらにスラッジを発生させない処理技術の開発に、取り組んでいます。水中でパルスプラズマによりOHラジカルを発生させ、その強力な酸化力を利用して難分解性物質を分解・無害化する方法です。

 

 

汚染土壌の処理技術〜実用化に向け前進

「POPs系汚染土壌の浄化プロセス」の基本技術をベースに、2012年度はより安価なFeによるBHC汚染土壌の無害化に取り組みました。このFe系では発熱がなく、ある程度の水分を含む土壌に対しても効果があることを見出し、特許出願しています(特願2013−119602)。また、今後の現地での実用化を考えると、汚染土壌処理に際してある程度の土壌を乾燥させるための加温操作が必要となります。この時の温度を利用して薬剤添加を行えば分解反応速度がアップすると考え検討を進めた結果、PCBの分解期間を「常温下で2カ月程度」から「加温により2時間程度」と、大幅な短縮を達成しました。さらに、100℃以上で分解反応がやや低下する現象の原因とその対応策も見出し、特許申請済みです(特願2014−141548)。以上のように、汚染土壌の浄化技術の実用化に向けて大きく前進しましたが、さらに詳細な検討を進めています。