技術コラム

固形製剤機器のリスクアセスメント手法確立

製剤機器のリスクアセスメント作成からメディカルバリデーションを支援

納入したフィルムコーティング機

リスクアセスメント手法のコンサル、作成支援

医薬品製造プラントを建設する際に、避けて通れないのがバリデーション/クオリフィケーション業務という設備のハードおよびソフトの検証作業です。その中でも、インパクトアセスメントや品質リスクアセスメントが近年、医薬業界に広がってきたこともあり、不慣れな製薬メーカーからコンサルを求められたり、作成支援を依頼されたりすることが増えてきています。
その背景は、教科書通りの手法適用では、有効的かつ合理的なリスクアセスメントを行うことが困難なためです。
リスクアセスメントとは、リスクを洗い出し、リスクが高いものについては低減措置を取ってリスクを受容可能な程度に下げ、製造プロセスに対する科学的な評価や管理を確立するために行いますが、これといった正解があるわけでもなく、多くの製薬メーカーが悩まれているところです。

素錠を作る打錠機

ユーザー系エンジ会社ならではの知見を活かす

これらの資料を作成するにあたっては、社内の経験者を巻き込むだけでなく、三菱ケミカルホールディングスグループの田辺三菱製薬株式会社と協業し、外部コンサルの協力も得ながら、当社だけでは入手しえない品質や運転トラブル事例を包含したものを作成しています。これにより、経験の少ないお客さまに対して、当社として適切かつ合理的なリスクアセスメント作成に貢献できるものと考えています。
特に、事業部の方針として、固形製剤分野の受注拡大を一つの柱にしていることから、これらを教育資料としても活用し、技術のレベルアップを図り、お客さまに訴求できる営業時の一つの武器として活用することも視野に入れています。
現在は、代表的な固形製剤機器に関するリスクアセスメント表を作成していますが、今後は、高活性物質を取り扱う設備・工場のリスクアセスメントにも範囲を広げ、それらの成果物をもって、より一層のレベルアップ、事業拡大に役立てていきたいと考えています。

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