smartBioSystem™

〜バイオプロセスの生産性を向上させる高効率バイオリアクターシステム〜

溶存酸素不足が微生物のストレスに

微生物を利用して物質を合成するバイオリアクターは、食品や医薬品の製造をはじめ、多くの分野で活躍しています。バイオリアクターで使われる微生物にはさまざまな種類がありますが、酸素を必要とする好気性菌の場合、培養液中に溶け込んでいる溶存酸素が足りなくなると、培養生産性が低下することがしばしばあります。そこで、一般的な通気攪拌培養槽では、酸素を供給するために攪拌羽を高速回転させて、注入した気泡をせん断力で微細化し、液中に溶解させます。しかし、強いせん断力がかかると、微生物がストレスダメージを受けるため、結果的に攪拌回転を高速化することが難しく、大型槽では特に大きな攪拌羽となるので、その傾向が顕著です。当社は、このネックを解消すべく、攪拌に依存せず、マイクロバブルを用いて培養液に高効率で酸素供給することが可能な画期的なバイオリアクターシステム
「smartBioSystem™」を開発しました。

マイクロバブルで必要量の酸素を効率良く供給

マイクロバブルは数μm〜100μm程度の直径を有する微細な気泡で、通常の気泡(ミリバブル)に比べてガス単位体積あたりの気液界面積(培養液と接する面積)が大きいため液中に溶け込みやすくなり、微生物へのせん断によるダメージに配慮して、酸素の溶解速度を向上することができます。当社はこれまで開発・蓄積してきたマイクロバブル技術や化学工学(熱流体・構造解析)技術、プロセス構築、スケールアップ技術などをsmartBioSystem™に結集。「必要十分な酸素供給」「槽内混合均一化」「微生物へのせん断力抑制」の3つの機能を備え、生産性向上に寄与する高効率バイオリアクターシステムを完成させました。

後工程の効率化も図れるトータルシステム

バイオプロセスの効率を高めるには、ろ過や洗浄など後工程の効率化も必要です。当社はバイオリアクターの付帯機能として「膜分離」「洗浄」「殺菌・不活化」の技術開発も行っています。膜分離においては、菌体の効率的分離技術により、ろ過膜のファウリング(不純物付着)防止、ろ過フラックス(透過効率)向上などの効果が得られます。洗浄については、高効率のCIP(定置洗浄)技術などを駆使することで洗浄水・洗浄後排水の低減を追求。特にオゾンガスを使ったシステムでは殺菌・不活化技術を実現し、バイオフィルム(微生物等の膜状集合体)の予防・除去対策などに織り込めます。smartBioSystem™は、新開発のリアクターを核として、これら先進の付帯機能を組み合わせ、生産性を大きく向上させるトータルシステムを提供します。食品、医薬品だけでなく、各種バイオ製品やバイオマスエネルギーなど、多様なニーズに応えます。

▲smartBioSystem™活用例