技術コラム

次世代設備管理ソリューション

生産性を向上させる次世代設備管理ソリューション

次世代設備管理アプローチを通した医薬品製造施設競争力強化の実現メニュー

「生産性の向上」を向上させるため、3つのソリューションをご紹介します。

オンライン製造ビッグデータ解析によるExcellent品質維持

現在の主流なメンテナンス方法TBM(タイム・ベースド・メンテナンス)では、定期的なオーバーホールによる生産性の低下や過剰なメンテナンスによるコストの上昇等の課題があります。このTBMをQRM(クオリティー・リスク・ベースド・メンテナンス:品質リスクベースのメンテナンス)を主体にすることで、品質異常傾向を早期予知し、品質逸脱が発生する前にメンテナンスの実行が可能になり、エクセレント品質の維持を実現します。

手法としては、当社独自の製造ビッグデータ解析技術である「ベクタースコープ(VectorScope®)」を用いて、「製造状態の可視化」を行います。
これにより、製造状態がいくつかのグループに分類(可視化)されるため、これらを品質と照合することで、どのグループの製造状態がエクセレントな品質を実現しているのかが一目でわかるようになります。

Fig.1の場合、グループ4がエクセレントな品質を実現している製造状態になります。このように、製造状態を可視化することで、目指すべき方向が明らかになります。ここで、グループ4を維持した場合のHEPA(ヘパ)フィルターの交換管理値を検討します。
グループ4を維持した状態で浮遊微粒子数を参考にすることで、最適なメンテナンスタイミングを決定することが可能になります。


Fig.1 無菌空調設備の運転状態可視化

設備リアルタイムモニタリングによる早期異常検知

BM(ブレイクダウン・メンテナンス)とTBMでは、チョコ停による生産効率の低下が課題です。
ここにOCM(オン・コンディション・メンテナンス)の思想を加えることで、設備異常を予知、早期検知し、トラブルが発生する前にメンテナスを実行することで、トラブルゼロ化による高い生産性、設備のノンストップ化を実現します。

具体的には、振動や温度、音などといったデータをリアルタイムモニタリングします。Fig.2のグラフで、これらの計測データが変動するとアンプルの破瓶本数が跳ね上がることが分かります。

この計測データを的確にリアルタイムモニタリングすることで、設備異常の予兆を捉え、メンテナンスを実施することで、破瓶を未然に防ぐことができます。


Fig.2 注射アンプルの充填ラインでの例

クラウド集中管理による次世代メンテナンスサポートシステム

現在は要員配置型メンテナンスが主流ですが、メンテナンス要員の不足や技術力の低下、就労時間の増加などの課題があります。



そこで、外部プロフェッショナルの活用や情報共有メンテナンスシステムの構築、そして製造状態のリモート監視等の次世代メンテナンス体制を構築することで、高効率製造を実現することが可能になります。

次世代メンテナンスサポートシステムでは、設備のメンテナンス状況やパトロールの記録のデータ管理に加え、現地の運転データなどの情報をクラウド上で一括管理します。

そのデータを独自のシステムでリモート共有し、これら情報を我々が、監視、解析、そして改善へと繋げるサイクルを回すことで、生産のベストパフォーマンスを実現させます。

生産設備のメンテナンスにリソース不足等でお悩みのお客さまの課題に対して、クラウド集中管理による次世代メンテナンスを提案します。


Fig.3 クラウド集中管理による次世代メンテナンスサポートシステム

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