ケミカルヒートポンプ:後編
ケミカルヒートポンプの適用事例
技術コラム ケミカルヒートポンプ 前編 をお読みいただきありがとうございました。後編ではケミカルヒートポンプの具体的な適用事例を紹介いたします。
ケミカルヒートポンプの適用事例 1
低温の排熱利用と温度差の大きい蒸留塔の省エネ化を重視
この事例は塔頂と塔底の温度差が100℃ある蒸留塔への適用です。塔頂80℃のプロセス蒸気の潜熱を回収、ケミカルヒートポンプで180℃まで昇温し、蒸留塔の熱源の一部を補います(熱効率は20~40%)。圧縮式ヒートポンプが適用できない領域にも使用できます。運転時間8,000h/y で比較すると、ケミカルヒートポンプを使うことで蒸気使用量は9,700 kg/h から 6,800 kg/hに、原油使用量は7,400 kL/y から 5,200 kL/yに、CO2排出量 は14,000 tCO2/yから 10,000 tCO2/yまで削減できると試算されます。
ケミカルヒートポンプの適用事例 2
工場から排出される80°Cから90°C程度の廃温水を利用
この事例では、50 ton/h の排温水をケミカルヒートポンプで熱回収することで、蒸気使用量を削減します。運転時間8,000h/y で比較すると、ケミカルヒートポンプを使うことで蒸気使用量は1,000 kg/h から 530 kg/hに(470 kg/hの削減)、原油使用量は760 kL/y から 420 kL/yに、CO2排出量 は1,460 tCO2/yから 810 tCO2/yまで削減できると試算されます。
今後の展望
当ケミカルヒートポンプは、これまで省エネが困難だった設備や化学プラントに限らず幅広い分野に導入できる技術です。これまで熱回収されずに排熱されていた低温熱源からの熱回収だけでなく、バッチ蒸留へも適用し蓄熱として利用するなど、さらなる展開も検討しています。当社は今後も省エネやカーボンニュートラル・循環型社会の実現に向け、新たな技術開発を続けてまいります。
お読みいただきありがとうございました
当サイトでは省エネ技術だけでなく、当社の様々なソリューションや技術サービスを幅広く紹介してまいります。ぜひご覧ください。
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