技術・サービス

3D設計の取り組み

建設業界へ導入が進んでいる3Dの活用に関して、当社の取り組みを紹介します

近年、建設業界においても3Dの活用が進んでおり、当社におきましても、お客さまに、より高品質な設計を提供する為、3Dを活用した空間設計を取り入れています。ここでは、3Dモデルを用いたコンカレントエンジニアリング手法と、3次元レーザースキャナーの活用についてご紹介します。

コンカレントエンジニアリング

従来からの設計では、建築設計・配管設計・設備設計と順番になされていました。これは、先行している設計が完了し出図される図面が、次の設計工程では下図となるからです。これに対して、3Dモデルを合成させるやり方では、各専門が、設計をほぼ同時に開始し、ある程度設計が進んだ段階で3Dモデルを合成して確認、3Dモデルの修正を繰り返すことで、設計期間の短縮が望めます。このように同時進行的に設計を進める手法を『コンカレントエンジニアリング』といいます。これには、設計期間の短縮だけではなく、フロントローディングや設計品質向上の効果もあり、当社では積極的に取り組みをしています。また、3Dモデルによりエンドユーザー様とも設計段階で具体的イメージを共有した取り進めが可能です。

従来の設計と3Dモデルを合成させる設計の違い。3Dモデル合成により、設計、工事の期間が短くなり、結果、工期の短縮につながる。

3次元レーザースキャナーの活用

近年では工場の合理化、能増等による設備改造ニーズに加え、工場の老朽化による耐震対策等も求められており、設備や建屋更新のニーズも高まっています。当社においても新設・増設案件だけでなく、設備と建物の老朽化に伴う既存設備の改修や移設、更新案件が増加傾向となっています。多くの場合、生産を停止しない、あるいは生産停止期間を最短とした改修改造工事が必要です。改造・更新案件での問題点として、

  • 建物の図面が残っていない
  • 改修・増設を繰り返し最新図がない
  • 配管図および系統図が残っていない
  • 配管改造を繰り返し最新図がない

ということをよく聞きます。
この為、まずは現況図の作成が第1歩となりますが、生産中のため現場をスケッチするにもタイミングが限られていたり、仮設足場を組む必要があったりと、多くの時間とコストがかかっていました。加えて、施工面においても、現場のスケッチをもとに作成された図面は高精度とは言い難く、工事着工後の現場合わせや手戻り工事が発生しており、コスト増や工期長期化の一因となってしまいます。

3次元レーザースキャナー

近年、プラント業界では、保守・保全・管理の為、3次元レーザースキャナーを用いて計測した点群データの活用が進んでいます。当社でも、上記の問題点を解消すべく、3次元レーザー計測を取り入れた設計を取り進めています。

設計の流れ

3次元レーザースキャナーで計測したデータは点群データと呼ばれます。この点群データは専用のソフトを用いて、配管や鋼材へと3DCAD化が可能です。3DCAD化後は、図面化も可能です。3DCAD化せずに3Dモデルと点群データを合成することで、レイアウトの検討や、動的な干渉チェックへの活用や、改修工事・設備移設工事の検討に活用しています。

  1. 1計測
  2. 2点群
  3. 33DCAD化
  4. 4図面化・数量積算
  • 計測

  • 点群

  • 3DCAD化

  • 図面化・数量積算

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