技術コラム

製剤・連続生産システムの開発

固形製剤連続生産システムpharmaStream®

お客さまの処方に応じたコストミニマムで最適な固形製剤連続生産システムpharmaStream®

連続生産は、石油化学製品製造では既に導入されている生産方法ですが、医薬品製造においてはバッチ生産が一般的でした。
現在、2015年に初めて連続生産の製品が米国FDAにより承認されてから連続生産が注目されています。
従来のバッチ方法では、ワンルーム・ワンマシン方式で生産機械が単独で設置され、プロセス間を容器で移動し、混合均一性、含量、溶出性などの品質検査を経て、製品として出荷されています。
連続生産システムでは、各プロセスの生産機械を一連化し、各プロセスの制御、搬送、品質管理を自動化することで、工場機能の1システム化を可能にします。

Fig.1 当社が実現する製剤連続生産システムpharmaStream®

連続生産の導入には、Fig.2に示す通り、大きく4つの知識、技術が必要不可欠です。
当社はこれらにおいて豊富な知識と実績によりお客さまを支援します。
「PAT」に関しましては、連続生産時のリアルタイムモニタリングを実現するため、東京大学と共同でキャリブレーションミニマムソフトセンサーの開発に取り組んでいます。従来の方法と比べ、キャリブレーションコストおよび負荷を大きく軽減します。
「プロセスシステムエンジニアリング」に関しては、「処方・製法の理解」「比較検討・機器選定」「仕様検討および改善」「システム構築」とステップを踏むことで、処方に適合する工程機器の柔軟な組み合わせと改善により、連続生産の最適化を図ります。
私たちは、プロセス構築する上で顕在化する設備課題をお客さまと共有し、設備の改善に取り組みます。
その効果的なアプローチとして、実験と工学設計、シミュレーションを駆使しています。
粒子シミュレーション技術にも注力し、安定品質・安定供給の実現に貢献します。
当社は、これまでの様々な実績から、特に医薬品製造に応じた粉体混合、造粒などの可視化技術の提供はもちろん、連続生産で課題となる粉体輸送の安定化をシミュレートし、付着防止の改善を実現しています。


Fig.2 連続生産実装化への技術マップ

Fig.3 実験と工学設計、シミュレーション

「情報制御システム」では、連続生産において高い品質を維持するため、最善の機器を連結し、お客さまの製造プロセスに合った品質管理戦略を具体化することにより、最適なシステムを構築します。


Fig.4 制御情報システム

当社の保有技術である、これらの「プロセスシステムエンジニアリング」「PAT」「システム化技術」に加え、「原薬、製剤、化粧品の実績」「長年、化学プラントで培った連続プロセス構築の技術」「ユーザー系エンジニアリング会社として製造側の立場に立った技術」を融合し、お客さまの連続生産システムの実装化をサポートします。

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