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封じ込め技術

高薬理活性物質の生産における封じ込めシステム構築ソリューション

近年、抗がん剤等の市場拡大によって高薬理活性医薬品の製造設備が増加しております。このような製造設備においては交差汚染、健康障害、環境汚染への対応として、高薬理活性の粉体を飛散・浮遊させないための封じ込め(Containment/コンテイメント)技術が必要とされます。
当社は製造設備に求められる封じ込めのグレードに合わせた最適な封じ込めシステムを構築します。

強み・特長

1暴露管理により作業者の安全衛生管理レベルを確実なものにし、交叉汚染の防止によって製品の品質を保証する為のご提案をします。

2機器形状や作業性等を考慮し、最適な封じ込めシステムを構築しご提案します。

31次封じ込め、2次封じ込めを含め製造施設全体を一貫した思想で構築することができます。

製造施設に求められるグレードコントロールアプローチ

高薬理活性物質を製造する設備は、リスクベースアプローチにより構築する必要がありますが、一般的にEPS(Exposure Predictor Solid Band)およびOEL(Occupational Exposure Limit)によりEC(Engineering Control)区分を設定し、封じ込め設備・システムを構築します。

各種製造施設のEC設定事例

必須:必須、望ましい:望ましい、不要:不要)

この表はスクロールしてご覧いただけます。

原薬・固形製剤施設のEC例 EC1 EC2 EC3 EC4 EC5
封じ込め対策機器選定 不要 不要 OEL100-10対応
アイソレータ
OEL10-1対応
アイソレータ
OEL1未満対応
アイソレータ
ダウンフローブース ダウンフローブース ダウンフローブース 不要 不要
局排フード 局排フード 不要 不要
製品等移送(重力または真空移送) 不要 不要 望ましい 必須 必須
ダブルスプリットバルブ 不要 不要 望ましい 必須 必須
WIP(Wet In Place) 不要 不要 望ましい 必須 必須
CIP(Clean In Place) 不要 不要 不要 望ましい 必須
ワンウェイ レイアウト 不要 不要 不要 必須 必須
パスルームの設置 不要 不要 不要 必須 必須
パスルームのインタロック 不要 不要 不要 必須 必須
作業者退避時のウェットダウン設備 不要 不要 望ましい 必須 必須
部屋内SA吹出口HEPAフィルタ 望ましい 望ましい 必須 必須 必須
部屋内RA吸込口HEPAフィルタ 望ましい 望ましい 必須 必須 必須
RA 2重HEPA仕様 望ましい 望ましい 望ましい 必須 必須
空調排気のPolice Filter設置 望ましい 望ましい 望ましい 必須 必須
全外気空調システム 不要 不要 不要 望ましい 必須
廃液(API含む)の失活処理 望ましい 望ましい 望ましい 必須 必須

アイソレータを使用した封じ込め設備(1次封じ込め)の使用例

製造に必要な機器において、すべてが封じ込め対応になっているとは限りません。機器メーカーおよび封じ込め装置メーカーと協力して、封じ込め性能を確保しつつ機器形状・操作性と両立させるよう、サイト毎に最適な封じ込め仕様をご提案します。

釜への仕込 ろ過機乾燥機からの取出 ろ過機からの取出

封じ込め対応空調フロー例

基本的には高薬理活性物質は1次封じ込めにより曝露を防止しますが、万一装置より漏洩した際にも高薬理活性物質を扱う室内を周囲よりも
陰圧になるよう設定し外部への漏洩を防止します。

当社のエンジニアリング

当社は、取扱物質のハザード特性を理解した上で、作業者の安全を確保しつつ、使いやすい設備をご提案します。また総合エンジニアリング会社として、製造施設全体で一貫した思想にて構築することができます。

製造規模、毒性評価は製造方法、製造量の決定、取扱物質OELの評価。 ※EPS、ECは協議の上、決定します 選定設備評価は運用、作業性、封じ込め性能。 これらがお客さま(ユーザー)。原料・製品、製造方法の理解は物性、取扱方法、ハザードの理解、製造機器の選定。封じ込め設備の構築は封じ込めシステムの検討。1次封じ込め装置選定 運用検討、モックアップ、レイアウト、動線(人、製品)。封じ込め性能評価は代替資料による性能試験。これらが当社。製造機器メーカーは反応槽、晶析槽、ろ過機、遠心分離機、乾燥機など。封じ込め装置メーカーはリジット/ソフトアイソレーター、封じ込めバッグ、輸送装置など。空調設備メーカーなど。分析メーカー。これらがメーカー。

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