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構造解析技術

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当社では、お客さまのプラントライフサイクルの各フェーズにわたり、エンジニアリングサービスを提供するなかで、FEM(Finite Elemet Method)をはじめとする構造解析技術を積極的に活用しています。
プラント設備の設計・破損解析等に構造解析を駆使してきた経験、知見を活かし、設備の信頼性、安全性確保に貢献します。
また、構造解析単体の活用にとどまらず、BIM、3D-CADに代表される空間設計、流体解析技術、いわゆるCAE(Computer Aided Engineering)ツール群との連携を行い、最適解を提供します。

強み・特長

1プラント設備の設計・トラブルシューティングの事例に関する豊富な経験

ユーザー系エンジニアリング会社としてプラント設備の設計やトラブル解析を豊富に経験しており、プラント設備特有の破損トラブル事例に対する知見を豊富に有しています。

2運転・プロセス面の知見を生かし、解析条件の設定をフォロー

FEMをはじめとする解析をご依頼いだだく上で解析条件の設定が重要になりますが、プラント設備を対象とした解析で必要かつ十分な精度で解析条件を整理するためには運転・プロセス面での知見が不可欠になります。当社ではユーザー系エンジニアリング会社としての知見を活かし、解析条件の整理・設定のフォローを行うことができます。

3法規・規格対応から法規・規格がカバーしない範囲まで幅広く対応

強度設計はFEMなどのように解析を用いて行う場合を含め、国内外の法規・設計規格に準拠して行いますが、トラブルシューティングのように設計マージンについて考慮する必要がある場合や、法規・規格がカバーしない範囲に関しても幅広く対応可能です。

保有ソフトウェア・技術

保有ソフトウェア

  • ANSYS Mechanical (汎用要素解析ソフトウェア)
  • AutoPIPE(配管応力解析)
  • MultiFrame(フレーム構造解析)
  • TOSCA (高圧ガス保安法特定設備検査規則に基づく強度計算)
  • Pressel (圧力容器構造規格に基づく強度計算)
  • System Pvex (静機器設計)

解析技術

この表はスクロールしてご覧いただけます。

解析技術 適用例
弾性応力解析
  • 設計コードがカバーしない配管部品の応力評価
  • 機器の局部応力評価
  • 非線形解析
    • 大変形解析
    • 塑性解析
    • 座屈解析
    • 接触解析など
  • 破壊荷重の推定
  • 変形原因の推定
  • 金属シール・ガスケットの漏れ解析
疲労解析
  • 溶接部等の疲労寿命予測
  • 超高圧バルブの疲労亀裂進展解析
  • 動解析
    • 時刻歴応答解析
    • 固有振動数解析
    • スペクトル応答解析など
  • 振動トラブルの対策検討
  • 動的応答を考慮した耐震性能評価
  • 振動による割れの予測・原因調査
  • 熱伝導解析(定常・非定常)
  • 熱応力解析
ジャケット付反応器の設計・疲労寿命評価

事例紹介

ジャケット付設備の熱応力解析・寿命評価

バッチ運転の撹拌槽や混合槽などに使用されるコイルやジャケットではジャケットと本体胴の伸び差による応力が繰り返し作用することで、熱疲労割れがしばしば起こります。当社ではジャケット付容器の熱疲労割れに関する解析、設計において豊富な経験と知見を有しています。

  • 疲労割れの原因調査、疲労寿命予測、転用可否の検討などに対応します。
  • 疲労寿命改善のための最適構造・材質組み合わせに関する提案と改善後の寿命予測が可能です。
  • 寿命予測精度は運転サイクル中の温度・伝熱条件の変動等に大きく影響を受けるにも関わらず、これらの前提条件を適切に設定することは一般に困難を伴います。当社では運転・プロセス条件から適切な前提条件を整理・設定するところからフォロー可能です。このため、前提となる条件が不適切なために設計寿命よりも短い期間で破損する、あるいは条件が過剰なために不必要なコストアップになる等のリスクを減らすことができます。
事例1
設計時のメーカーの解析と運転実績による割れ発生時期に著しい乖離があった。実際の運転条件から当社にて前提整理した解析条件で寿命比較を行った結果、伝熱条件が不適切であり、実際より長い寿命が見積もられていたことが判明した。設計寿命を改善する構造を検討し、寿命比較を行い対策案を提案した。
事例2
運転条件が厳しいためにたびたび疲労割れが生じており、対策に苦慮していた。機器更新時に当社で解析を行い、予定される使用年数の間補修が不要な材質選定、閉止部の構造の提案を行った。

底面パッドフランジ付ジャケットの金属温度(昇温時)

底面パッドフランジ部の応力分布(昇温時)

ジャケット閉止部の応力分布(昇温時)

高圧ガス特定設備の耐震評価・補強設計

過去に設置された高圧ガス設備には、現行の耐震設計基準に適合せず、大幅に耐震強度が不足するものが少なくありません。当社では構造解析・強度評価技術を駆使し、標準的な構造では補強が困難なケースにも対応しています。
一例として、球形タンクの補強では以下のような点を考慮して補強設計・施工を行っています。

  • 基礎の強度、施工性、コスト、運転上の要求等を考慮し、最適な耐震性能目標設定をフォロー、補強方法を選択。
  • 主部材断面の強度のみを合格とするだけではなく、接合部強度も含めた実効性のある補強設計。
    • 補強の設計妥当性に関して、高圧ガス保安協会による委託調査により適合性を認められた国内初の事例は当社によるものです。
  • 施工性、工期、補強施工中の安全性。
  • 耐圧部への溶接可否に応じた接合構造の工夫。

地震時の応答解析

接合部の応力解析

施工性・施工時の耐震性評価

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