フィルムキャスティング装置
溶解流延法でのフィルム成膜プロセスに最適な、スチールベルト式フィルムキャスティング装置
TAC、PI、PP、PVC、PC、PVA等、溶解流延法で生産されるフィルムの成膜装置です。超鏡面スチールベルトの採用により光学用途の高品質なフィルム生産に対応します。長年の経験から培った装置設計、ノウハウやシミュレーション解析により、お客さまのニーズに最適なスペックの装置をご提供します。
強み・特長
1最適な光学フィルム生産に寄り添うマシンの提供
2生産性向上に寄与する高速運転の実現
3シミュレーションによる解析と設計への応用・最適化
4各種フィルム成膜ラインをトータルでご提供
1. 最適な光学フィルム生産に寄り添うマシンの提供
フィルムキャスティング装置(シングルベルトキャスティングマシン)は、回転するスチールベルト上に溶解されたフィルム原料(ドープ)を塗工し、熱風乾燥してフィルムを成形するフィルム成膜装置です。高精度のドープ供給用ギヤポンプ、特殊設計のTダイ、幅方向での高い厚み精度を追及して製作された超鏡面ベルトを採用しています。これらにより、厚み均一性や鏡面転写による表面平滑性に優れた高品質のフィルム成形が可能となり、光学フィルムの生産に最適な装置として提供します。
2. 生産性向上に寄与する高速運転の実現
生産性向上のためには運転速度のスピードアップは欠かせません。一方で、運転高速化のためにはスチールベルトおよびその他の機械構成要素の長寿命化、スチールベルト蛇行制御等、様々な工夫が必要となります。当社は独自の機械構造、制御システム、解析技術により、ベルト長100mを超える長尺ベルトでも優れた蛇行制御を実現し、生産速度100m/minを達成する高速仕様の装置をご提供することが可能です。
この表はスクロールしてご覧いただけます。
マシン仕様 | ベルト蛇行制御システム | ||
---|---|---|---|
1 | ベルト幅 | ~3000㎜ |
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2 | ベルト長さ | ~160mL | |
3 | ライン速度 | ~130m/min | |
4 | 温度 | ~150℃(非防爆) | |
5 | フィルム幅 | ~2940㎜ | |
6 | フィルム厚み | (10㎛)~ |
3. シミュレーションによる解析と設計への応用・最適化
フィルム成膜と装置仕様の関連を検証するため、シミュレーションによる解析を行い、最適な装置設計を行います。
熱風シミュレーション解析
- 装置内部の熱風吹き出し(チャンバー)からの気流解析を行い、気流の均一性や吹き出し形状の装置仕様を最適化。
改善前

現状解析の結果、改善前ではベルト上の気流が乱れている。
改善後

製品の流れ方向に対して均一となるような施策を講じた結果、改善後ベルト上では気流は均一となる。
フィルム乾燥シミュレーション
- ドープ(原料)の各種物性係数の測定支援。
- スチールベルト上でのフィルムの乾燥状態をシミュレーションにより解析することで、ベルト長、乾燥温度等の装置仕様を最適化。

4. 各種フィルム成膜ラインをトータルでご提供
原材料供給から成膜プロセス・検査・製品ハンドリングを含めたフィルム生産に必要なさまざまな技術で、生産性および品質安定性に優れた生産ラインをご提供します。
ライン構築要素技術を保有
生産性および品質安定性に優れた生産ライン一式をご提供(新製品の開発、増産と生産効率の向上)
- 粉体の取り扱い
- ミキシング、溶融
- キャスティング各種
- フィルム蛇行制御
- ワインディング
- 枚葉、巻き取り
- ハンドリング
- 制御・情報システム
- 運転データー解析
- 各種シミュレーション
エンジニアリング範囲

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