技術・サービス

排ガス処理システム

最適な排ガス処理システムのご提案

1,000件以上の実績に裏打ちされた技術により、お客さまの設計条件と各環境法規制を満足し、省スペース、省エネルギー、自動制御運転による省人化を考慮した設計により、イニシャルコストとメンテンナンスコストを最小限に抑えたシステムをご提案します。
新規設備のみならず、既存設備の改善のご提案も可能です。

強み・特長

1無機排気(酸系・アルカリ系排気)および有機排気(VOC)など様々な実績があり、幅広い提案が可能

2処理装置の設計から付帯設備(濃縮、燃焼、溶剤回収、排熱回収、シリコン対策)を含めたシステムの提案が可能

3排ガス処理設備だけではなく全体の設計から施工メンテナンスまで一貫したトータルエンジが可能

大気汚染防止システムの選定ガイド

排ガスに含まれる有害物質によって、処理するシステムが異なってきます。有害物質の例としては、ガス類(HCI、NH3、HF、HCN、Cl2、H2S、SO2)、ミスト類(H2SO4、HNO3、CrO3、NaOH)、ガスと粉塵、粉塵、VOC(揮発性有機溶剤)があります。これらを処理するシステムとしては、横型または縦型充填塔、多孔板塔、ベンチュリー+充填塔、ミュースクラバー、ベンチュリースクラバー、蓄熱燃焼装置(濃縮+直接燃焼、触媒燃焼、蓄熱燃焼)、溶剤回収装置(濃縮+活性炭)があります。

1. 無機排ガス(スクラバー、ベンチュリースクラバー)、吸着脱臭システム

スクラバー

竪型および横型があり、洗浄方式には1段から多段まで、さまざまなバリエーションがあり、臭気成分や除去効率および設置スペースに応じて対応します。

ヒシスクラバーVCP(カウンターフロータイプ)

特長
  1. (1)
    ガス吸収性能、ガス冷却効率が優れています。
  2. (2)
    風量変動に対し、フレキシブルに対応します。
  3. (3)
    インバーター制御が可能ですので、省エネルギーになります。

ヒシスクラバーSPT(多孔板タイプ)

特長
  1. (1)
    目づまりしにくい多孔板形状によりダストを効率よく捕集します。
  2. (2)
    運転管理が簡単にできる構造です。
  3. (3)
    段数を替えることにより、より高い効率の設計が可能です。

ベンチュリ―スクラバー

シリカ(SiO2)などのダストを高効率で連続的に捕集する集塵装置。

ヒシスクラバーVSV(ベンチュリータイプ)

特長
  1. (1)
    1ミクロン程度の微粒子まで捕集できます。
  2. (2)
    閉塞の心配がありません。
  3. (3)
    ストロー部の気液接触が大きいためガス吸収も期待できます。

吸着脱臭システム

施設から発生するさまざまな臭気を乾式で処理するシステム。
臭気成分に応じて、活性炭をはじめその他の吸着剤を組み合わせ、高い脱臭効率が得られます。
吸着塔の形式:竪型および横型、吸着剤の充填:1層式から多層式までと、さまざまなバリエーションがあり、臭気成分、臭気効率、設置スペースに応じて対応します。

スクラバーシステムの特徴

  • バックアップ自動切換え
  • 静圧変動ミニマム制御
  • 運転中のメンテナンス&増設

半導体工場から排出される排ガスの処理には、生産設備を止めないように24時間365日の暗転運転が前提となります。そのために、入口チャンバーのPICによる排気ファンのINV制御にて高度な制圧コントロールを行います。また、スクラバー、排気ファン等の複数台設置、不可の分散、既設システムと増設システムの分離を行い、短時間切替復帰が可能なシステムとすることで、365日止まらない運転が可能となります。またエネルギー効率の高いファン台数を選定することで、ランニングコストの最小化が可能となるシステムを提供します。

お客さまの中央監視システムと連携した遠隔監視・操作、状態監視による異常の早期発見が可能となります。
最適なシーケンスを組むことで、作業の効率化や省人化も考慮して、設計段階からご提案をします。

2. VOC処理装置(直接燃焼、触媒燃焼、蓄熱燃焼、濃縮装置、溶剤回収装置)+廃熱回収装置

生産装置稼働率、風量、成分、立地、ユーティリティ条件よって、イニシャルおよびランニングコストが最適となる設備をご提案します。
有機機シリコンが含まれる場合には、シリコンの種類により、最適な前処理フィルターによる除去、目詰まりしにくい蓄熱体の選定等を
ご提案します。

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直接燃焼法 触媒燃焼法 蓄熱燃焼法 濃縮+燃焼法 濃縮+液化回収法
原理
  • 直接燃焼
  • 酸化処理
  • 低温燃焼
  • 酸化処理
蓄熱層予熱
→燃焼酸化処理
吸着・濃縮
→燃焼処理
活性炭吸着・
濃縮→脱着
→冷却液化回収
特長 幅広い排ガスに対応可
(高沸点化合物・シリコン含有物)
  • 燃焼温度:低
  • NOx発生量:少
  • 熱回収率:高
  • 大風量
  • 低濃度ガスに最適
  • 補助燃焼等不要
  • CO2排出が少ない
選定上の注意
  • 補助燃料の所要量
  • 外部への熱回収バランス
  • ガス成分中の触媒毒の有無
  • 外部への熱回収バランス
  • ガス成分中の発熱危険成分
  • ガス成分中の発熱危険成分
  • 回収溶剤の取り扱い
  • ガス成分中の高沸点化合物
  • 有機シリコン等の有無

イニシャルコスト削減

最適な処理風量の設定、排ガス風量と濃度によって、濃縮装置の検討・納入をします。

ランニングコストの削減(省エネ対応)

蓄熱燃焼方式の採用、排熱回収設備の導入検討、濃縮装置の検討、最適なバーナー、風量制御による省エネ運転の検討により、
ランニングコスト削減のご提案をします。

  • 蓄熱燃焼で高熱効率・自己燃焼
  • 排熱回収で熱風リサイクル・省エネ化

グラビア印刷機やドライラミから出た排ガスを蓄熱燃焼装置に入れてVOC(揮発性有機化合物)を除去します。浄化されたガスの出口に熱交換器を設置することで、温めた空気をグラビア印刷、ドライラミの熱風発生装置に戻すことで燃料の消費量の削減が可能です。

回転式蓄熱燃焼装置フロー(立地、コスト、排ガス成分によって、2塔式、多塔式でのご提案も可能です)

3. 溶剤回収装置

排ガスに含まれる有機溶剤(例:酢酸エチルなどの単一溶剤)ガスの場合は、活性炭(固定床、流動床)で吸着し、一次回収液を回収できます。
溶剤回収装置の後段に蒸留または膜分離装置をつけることで、純度を新品同様まで上げて、再利用することが可能です。一次回収液をリサイクル
業者に売却し、収益を得ることも可能です。当社はベンダーフリーでお客さまに最適な装置をご提案します。

適用事例と対象ガス一例

ドライラミ、グラビア印刷:
酢酸エチル、MEK、トルエン、キシレン、IPA等
半導体、液晶:
IPA等

4. ミュースクラバー

気液接触部のエレメントに特徴があり、洗浄水がエレメント上を旋回する事で汚れの付着が防止できる為、メンテナンスフリーです。
又、対象ガスと洗浄液を並流で使用する為、低圧損を実現しています。更に一般有害ガスと粉塵を纏めて処理できる特徴があります。
コンパクト設計可能(流速は2~20m/sec可変)、フラッディング現象が起こりません。

用途

一般有害ガスの除去:
HF、HCl、Cl2、H2SO4、NH3、HNO3等
特殊ガス除去:
SiCl4、SiH4等
粉塵除去:
SiO2、ZnO等
悪臭成分ガスの脱臭:
H2S、MM、DMS、DMDS等

構造

  • 円筒形塔内に静止形混合器を内蔵:静止形混合器は右および左捻りの螺旋状の羽根体
  • ガス、洗浄液は並流で上部より流下:分割、合流、セン断、螺旋状回転→完全混合接触
  • 側面にスプレーノズル配置:羽根体への付着物防止、目詰まり防止

多孔板スクリュウ、旋回液とガスが並流で接触

よくあるご質問

A

人間の感覚において、臭いの程度を数値化したものです。測定方法は、臭気判定士が三点比較式臭袋法によって行います。悪臭防止法などの規制基準に使用されています。

A

臭気を定量的に数値化する尺度のことです。臭気の質に応じて、6段階の臭気表示を採用しています。悪臭防止法の規制に定める敷地境界線における規制基準の範囲は、下限は臭気強度2.5以下、上限は地域の自然・社会的条件を考慮し3.5以下に対応する濃度とされています。

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臭気強度 内容
0 無臭
1 やっと感知できる臭い
2 何の臭いであるかわかる弱い臭い
3 らくに感知できる臭い
4 強い臭い
5 強烈な臭い

A

揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)の略です。光化学物質の主要原因とされています。代表的な物質として、接着剤、インキ等に含まれる酢酸エチル、トルエン、ホルムアルデヒド等があげられます。

A

1960年代に全国各地で工場・事業所からの悪臭が社会問題となり、その規制として1971年に公布された法律です。評価方法は、「特定悪臭物質(22物質)」の濃度による規制と、「臭気指数」を用いる規制の2種類があります。規制基準は政令の範囲で定めてあり、敷地境界線における大気の基準、気体排出口における基準、排出水の基準があります。

A

1968年に国民の健康保護と生活保護を目的として制定された法律です。
大気汚染防止法改正に伴い、VOCの排出規制が2006年に施行されました。

A

お客さまの条件(成分、風量、濃度、設置スペース等)に合わせてご提案します。
「排ガス処理設備お問い合わせシート」に必要事項を記載の上、メールでのお問い合わせをお願いします。

A

吸着塔の形式には、竪型および横型があり、吸着剤の充填も1層式から多層式までと、さまざまなバリエーションがあります。臭気成分や臭気効率および設置スペースに応じて対応します。

実績

化学、食品、半導体等各業界の工場に納入した実績がございます。

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業界 工事場所 方式
1 半導体 広島 半導体工場酸系排気処理設備増強工事
2 半導体 広島 スクラバー設置工事
3 化学 福井 排ガス処理設備設置
4 非鉄金属 茨城 触媒プラント排ガス処理設備設置工事
5 飲料 山梨 新3号ライン脱臭装置設置工事
6 化学 香川 DXN排ガス処理設備工事
7 非鉄金属 香川 SO2ヒューム除害設備
8 半導体 上海 湿式スクラバー
9 化学 新潟 DXN排ガス処理設備工事
10 医薬品 大阪 EtOHスクラバー
11 化学 神奈川 特殊排ガス処理設備設置
12 化学 香川 DXN排ガス処理設備工事
13 半導体 茨城 NH3スクラバー設置工事
14 半導体 中国 排ガス処理設備
15 化学 福島 排ガススクラバー
16 半導体 中国 排ガス処理設備
17 化学 北海道 脱臭設備設置工事
18 半導体 茨城 除害設備設置
19 化学 愛知 アルカリ系スクラバー(SC-3)更新工事
20 化学 愛知 酸系(SC-4)スクラバー更新工事
21 半導体 滋賀 無機排気処理設備工事
22 飲料 神奈川 排気処理設備改修工事
23 非鉄金属 香川 ベンチュリースクラバー
24 半導体 中国 排気処理設備装置
25 半導体 山形 粉系排ガス処理増設工事
26 化学 岡山 脱硝反応器
27 半導体 滋賀 排ガス処理装置
28 非鉄金属 某所 湿式除塵装置
29 化学 茨城 排ガス処理設備
30 ガラス・土石 香川 排ガス洗浄装置
31 半導体 愛知 排気処理設備
32 半導体 神奈川 排気処理装置
33 半導体 広島 アルカリ系粉排気工事
34 半導体 愛知 CVDスクラバー
35 飲料 宮城 脱臭設備改善工事
36 半導体 上海 湿式スクラバー
37 化学 新潟 DXN排ガス処理設備
38 化学 新潟 DXN排ガス処理設備
39 化学 新潟 DXN排ガス処理設備
40 化学 千葉 ダストトラッピング装置
41 半導体 中国 アルカリ系・粉系排ガス処理
42 半導体 中国 酸系・アルカリ系・剥離系排ガス処理
43 半導体 中国 酸系排ガス処理
44 半導体 中国 アルカリ系排ガス処理
45 半導体 中国 ハクリ系排ガス処理
46 化学 新潟 Hラインスプレー塔
47 化学 山口 ミュースクラバー
48 非鉄金属 神奈川 ミュースクラバー
49 公共設備 神奈川 脱臭装置
50 下水処理場 神奈川 活性炭吸着塔
51 機械 滋賀 脱臭装置
52 下水処理場 滋賀 生物脱臭塔+活性炭吸着塔
53 ガラス・土石 神奈川 燃焼炉
54 その他製造 香川 スクラバー
55 金属 岡山 スクラバー
56 半導体 広島 酸系スクラバー
57 半導体 広島 アルカリ系スクラバー
58 化学 千葉 充填塔

直接、触媒、蓄熱燃焼から溶剤回収装置まで多数の実績があります。

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処理・回収方式 場所 処理ガス量
Nm3/分
濃縮ガス量
Nm3/分
処理対象施設 特記事項
直接燃焼法 滋賀 293 - コーター乾燥施設 燃焼処理+排熱回収(熱媒)
滋賀 350 - コーター乾燥施設 燃焼処理+排熱回収(熱媒+蒸気+熱風)
触媒燃焼法 神奈川 140 - コーター乾燥施設 燃焼処理(排熱熱交による排ガス予熱)
新潟 160 - 化学品焼成炉 燃焼処理(排熱熱交による排ガス予熱)
宮城 112 - ドライラミ乾燥施設 燃焼処理
蓄熱燃焼法 富山 650 - 接着コーター乾燥炉 2ライン 燃焼処理+排熱回収(熱風)
福井 663 - コーター乾燥施設 燃焼処理+排熱回収(蒸気)
滋賀 950 - コーター乾燥炉 3ライン 燃焼処理+排熱回収(熱媒)
岡山 250 - インク製造施設 燃焼処理
岐阜 550 - コーター乾燥炉 2ライン(内将来1台) 燃焼処理
富山 250 - 接着コーター乾燥炉 燃焼処理+排熱回収(熱風)
岐阜 160 - コーター乾燥施設 燃焼処理
神奈川 300 - コーター乾燥施設 燃焼処理
山梨 450 - 接着コーター乾燥炉 2ライン(内将来1ライン) 燃焼処理+排熱回収(熱風)
岐阜 351 - コーター乾燥炉 2ライン 燃焼処理
滋賀 650 - コーター乾燥炉 4ライン 燃焼処理
和歌山 519 - コーター乾燥炉 2ライン 燃焼処理
千葉 100 - ドライラミ機 燃焼処理
濃縮+蓄熱燃焼法 愛知 1,000 84 グラビア印刷機 3ライン
ドライラミ機 1ライン
吸着処理+濃縮VOC燃焼処理+排熱回収(蒸気)
滋賀 680 130 ラミネート乾燥炉 2ライン 吸着処理+濃縮VOC燃焼処理
埼玉 890 340 ドライラミ機 2ライン
押出しラミ機 1ライン
吸着処理+濃縮VOC燃焼処理
濃度コントロール+蓄熱燃焼法 千葉 2,330 630 グラビア印刷機 3ライン
ドライラミ機 1ライン
濃縮VOC燃焼処理+排熱回収(熱風)
千葉 4,600 1,150 グラビア印刷機 7ライン 濃縮VOC燃焼処理+排熱回収(熱風)
福岡 910 314 グラビア印刷機 1ライン
ドライラミ機 1ライン
濃縮VOC燃焼処理
液化回収法 福岡 10 - 化学薬品製造施設 活性炭吸着処理+液化回収
埼玉 1,200 - ドライラミ機 3ライン
押出しラミ機 3ライン
活性炭吸着処理+液化回収
福島 75 - 化学薬品製造施設 活性炭吸着処理+液化回収
千葉 725 - ドライラミ機 3ライン 活性炭吸着処理+液化回収+蒸留精製
活性炭吸着法 静岡 40 - 印刷工程 1ライン
岐阜 230 - 有機系廃水処理 曝気槽排気の吸着脱臭

大気汚染防止システムの選定ガイド

最下部の「資料ダウンロード」より、リーフレットとお問い合わせシートのセットでのダウンロードが可能です。

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